「新型コロナウィルスの流行により、いかに健康やウェルネスが大切かを全世界が学んだ昨今、フィットネス、健康、ウェルネスに関する目標を入れる人は多いはず。実はフィットネス業界はトレンドの宝庫だが、その大半は短命なのも事実だ。一時的なトレンドは確かにワクワクするけれど、長期的なルーティンとしては、もう少しスタミナのあるトレンドをベースに構築してきいきたい。そこでここからは2022年のウエルネス4大トレンドを紹介してみたい」という、Spa Finder Wellnessのファウンダーのひとりであるスージーエリス氏が最近論じたウェルネス産業の4大トレンドをピックアップ。
1. リデュースタリアニズム
リデュースタリアニズムとは、肉、乳製品、卵の摂取を完全に断つのではなく、控えめにすること。そのため、プラントベースの食生活に興味があって肉の摂取量を減らしてはいるものの、完全に断つのは辛いという人にも向いている。体に取り込む食品の種類に気を配りながら、地球に与える悪影響を減らすことが何より大切であり、気候危機に対する早急かつサステナブルなアクションの1つになり得る。
2. アダプトジェニック・ドリンク
特に海外では、ソーシャルライフを犠牲にすることなく好んでアルコールを断つことを台頭にノンアルコール飲料を選ぶ人が増えており、スーパーの陳列棚も、その傾向を
反映している。そこで、今後世間を賑わしそうなのがアダプトジェニック・ドリンク。アダプトゲンはストレスや病気に対する耐性を高める成分で、この成分を含むハーブや植物、キノコ類はすでに一大ブームを巻き起こしている。
3. ハイキング
ハイキングというと高齢の方向けのアクティビティというイメージがあったが、近年の新型コロナウィルスの影響により、ロックダウンで家の中に閉じ込められたり、家か
ら半径5km以上離れた場所に行けなくなったりしたことがきっかけで、多くの人が自然のありがたみを実感し、ハイキングに対する見方を変えた。
4. 免疫力
私達はここ1~2年で免疫力の大切さを今までにないくらい実感している。そのため、「免疫強化」を目的とする商品が店頭に多く並ぶようになった。免疫力の大部分は人生の早い段階で養われるものなので、完全にリニューアルするのは難しいが、健康的な食生活を送り、十分な睡眠時間を確保して、腸のケアをしっかりすれば、いまの免疫力を補強して維持できる。
ウェルネストラベルのトレンドは、ラグジュアリートラベルのトレンドとほぼ同義だ。2022年-2023年の大きなトレンドとして、リデュースタリアニズム、アダプトジェニックドリンク、ハイキング、免疫力、の4点はしっかり心に刻んでおきたい。旅程にこまったら、「近場をハイキングでどうでしょう?」といってもむしろクレバーだという時代が旅行会社としてはうれしいことになるだろう。